先日どうしても前から気になっていて乗ってみたかったフォークリフトの運転技能講習を受けてきた。
フォークリフトの運転技能講習は近所の自動車教習所でも最近始めたようだったが、11月の講習は既に受け付け終了していて来春まで講習がないというので、以前調べていた那須クレーン教習所へ入校することに。ここは隣接する自動車学校と共に宿泊施設を併設しており合宿で免許が取れるところ。50歳を過ぎて人生初の合宿免許ということで緊張とワクワクが入り交じった複雑な心境だが、フォークリフト乗りたいからやるっきゃないでしょ!
事前準備(当日の持ち物等)
宿泊施設で必要な物
今回は合宿で利用する宿泊施設は予約時に教習所隣接の施設が満室だったため、車で10分程度離れたウィークリーマンションを紹介された。近い方が何かと便利だろうけどオン/オフが大事な私にとっては好都合だった。一応資料請求した際に持ち物として洗面用具や着替え等一式持ってくるように書かれていたので事前に用意して行ったが、部屋にはタオル・バスタオル、ボディソープ、シャンプーは付いていた。ただホテルではないのでゴミ出しや室内利用のルールが細かく書かれていて、ちょっと戸惑ったが4日間だからさほど苦にはならなかった。
合宿免許の生徒は自動車学校の敷地内にある食堂で3食無料で食べられるのだが、宿泊施設が離れていたためお昼しか食べれなかったのが残念。まあ少し早めの夕飯でも良いなら2食食べられたんだが、さすがに18時前にはおなかが空いてないので食べなかった。
フォークリフト運転技能講習で必要な物
初日に座学があり最後にテストがあるので筆記用具。実技の時は長袖長ズボンとスニーカー、手袋(軍手)、雨が降っても講習はやるので雨具が必要になる。
ホームページ上では作業着に安全靴という表記があったので、事前にユニフォームネクストという作業服の通販サイトで格好いい作業着を見つけたので購入し、安全靴もアシックスのスニーカータイプのものを購入しておいたが、電話で問い合わせしてみると服装は長袖長ズボンで動きやすい格好なら何でも良い(スウェットやジャージ可)とのことで、靴も普通のスニーカーで良いとのことでした。
ただ私のようにあくまで趣味でフォークリフトに乗りたいと言う人は稀だと思うので、ガチの方たちのなかで普段着で目立つのも嫌なので一応持っていて損はないと自分に言い聞かせた。
ちなみにヘルメットは貸し出しがあります。(マイヘルメット持参もOK)
フォークリフト運転技能講習1日目 座学&学科テスト
初日は座学から。朝の8時30分から17時35分までミッチリと講義があります。
- 荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(学科4時間)
- 運転に必要な力学に関する知識(学科2時間)
- 関係法令(学科1時間)
- 学科試験
途中40分間の昼休憩がありますが、後はひたすら講師の話を聞き続けます。後半になると一部映像を見る時間がありますが、基本ずっと睡魔との戦いです。
講義中「ここは覚えておいて下さい」と言う場所がありますが、そこは学科テストで出るところなのその日の17時30分までは忘れないようにしておきましょう。眠気をこらえて聞いていれば大抵解ける問題しかでません。仮に一回目で合格できなくても、都度差し戻されて合格できようになってます。
学科テストは早い人は10分位で終わって退席しますが、特に時間制限とかはないので焦らずやりましょう。私はクラスの半分が退席したころに書き終わり無事1回目の提出でOKもらいました。
フォークリフト運転技能講習2日目 実技
2日目からはひたすら実技になります。8:30~17:40までフォークリフトでの走行の操作をおこないます。今回の参加者は20名だったが内3名は大特所持者のため4時間だけの講習とのこと。とりあえず10名ずつの2グループに分かれて実技講習が始まりました。
始めはカラーコーンのあるところまで前進してバックで車庫入れの練習。フォークリフトは自動車と違って後輪で舵を取るタイプで、かなりのパワステのためちょっとハンドルを切っただけでお尻がフラフラしてしまいます。さらに左手で操作するから慣れるまではなかなかムズいです。
同じグループの参加者さんの中には現場で所有していて運転に慣れている方もいましたが、私は全くの初心者でフォークリフトに乗るのも触るのも初めて。自動車の感覚で乗ってしまうともの凄い違和感があります。
次には前進してすぐに左折し、バックで元の場所に車庫入れの練習でした。これが初めてだとムズいのなんの。ハンドルを切るのが遅すぎて大回りになったり、早すぎて内輪差で内側が狭くなりすぎたりとプチパニックでしたが、どこでハンドルを切り始めるとキレイに曲がれるという目安を教えてもらったら徐々に不安無く曲がれるようになりました。
次は前進してすぐに左折し、バックで逆方向に下がって車庫入れした後、再び前進して今度は右折し、その後バックでスタート地点に戻るというものでした。左折してバックで元の位置に戻るよりも反対側にバックで下がる方が視界が良くやりやすかったです。この頃になると皆だんだん運転に慣れてきてスムーズに運転できるようになっていました。こちらのグループは割とテンポ良く順番にフォークリフトに乗っていたが、となりのグループは途中から大特所持者のかたの実技対策がはじまり全然乗れない状態になっていてちょっとかわいそうだな〜と思いました。ここで午前中の講習が修了。
お昼休憩を挟んで午後の講習がスタートしましたが、大特所持者の試験がまだ続いておりそちらのグループはまだ待機となっていたけど、もう一方はサクサクと実技を続けていました。私は午後から大特の方が3人抜けると言うことで待機組のほうに移動となり午後はしばらく乗れずじまい。しかもこちらのグループの講師はおしゃべり好きなのか話が長く載る時間がとなりのグループより圧倒的に少ない。しかも一つの動作を1人一巡しかしないなど、午前中の遅れを取り戻すため早足だった。
午後の一発目は午前中の復習で前進後進を1回。その後前進左折バックで車庫入れしたのち、講師の見本も無いままバックでクランク走行を1回ずつ。こちらのグループの方は割と放置プレイだったのか、自分の感覚で覚えましょうという指導だったのか、午前中にいたグループの人とは運転の仕方というかコース取りが異なっていた。特に一番最初に新しいことをする人は手本もアドバイスもないままスタートするので完全に人柱状態でちょっと可哀想だった。
この時点で隣との乗車回数は3〜4回は少ない。午前中からだともっと少ないはず。しかもこちらは午後から3人抜けたところに2人移動してきたので合計9人、私が元居たグループは2人抜けて8人。人数が多くて、講師の説明が長いのでフォークリフトには1時間に1回乗れるかどうかと言う状態。15時以降は風が出てきて寒さとの戦いもはじまり、フォークリフトに6分程度乗るためにただただ待っているだけの過酷な状況だった。
フォークリフト運転技能講習3日目 実技の続き
実技講習2日目も8:30~17:40まで走行の操作と荷役の操作を行いました。
この日はまず始めに前日の復習を午前中に行い、午後から荷役の操作を行いました。相変わらずこちらのグループはフォークリフトに乗る回数が少なくかなり不安になりましたが、明日からは別の講師になるということで翌日に期待しつつ、待っている間は隣の講師の指導に聞き耳を立てながら、上手な人の運転を見てイメージトレーニングして過ごしました。
午後の荷役の操作は手順が多くしかも目視のポイントとかの指示もなかったので、ほぼ感覚だけでやってました。しかも講師の方は「前日に話したと思うけど・・・」と言う言葉を度々使うのだけれど、前日の午後から合流した私は聞いていないことばかりで少々困惑した。まああまり分からなすぎることは質問して解消したけども、もう少し全体を考えて話して欲しかったな〜と思う。結局、前日同様となりのグループよりも数回乗る回数が少ないまま実技2日目終了。
フォークリフト運転技能講習4日目 実技テスト
ついに実技3日目。軽く前日までの復習をした後はひたすら実技テストに向けた荷役の操作を繰り返し練習した。初日から実技テストは講習が終わった17:40からスタートと言われていたため、真っ暗で寒い中での実技テストする予定だとこの日の朝も念を押されていた。
3日目は新しい講師の方となり、またグループ分けも変更となった。さらにこの日から実技講習を受ける方が2人参加となり、またしても私のグループは初日&3日目組だった。
ただ3日目の講師の方が、実践重視&個別にポイント指導をしてくれる方だったので、割とスムーズに進んでいった。この日は前日までの講習でだいぶ慣れてきたので余裕をもって乗車したが、初っぱな左折とバックのタイミングとハンドル操作が早くギリギリのコーナリングをしてしまい早々にテンパってしまった。それでも数回乗っている内に修正出来て、荷役操作に集中する事ができた。
この日の講師の方が「このクラスは人数が多いな〜。こんなんじゃ1時間に1回くらいしか乗れなかったんじゃないか?この前なんか2人だったからバンバン乗ってたぞ(笑)」といっていた。何とも羨ましいこと。ただ午後になってから「1時間に1回しか乗れなかった割には、このクラスはみんな上手いな!特に女の子が上手いよ〜。」と言っていた。どうやら前回の生徒さんは人数少なく回数多く乗れたにもかかわらず物を覚えが悪く大変だったらしい。
午後最初の休憩が終わるとなんと「4時からやるぞ」との声が。なんと暗くなる前に実技試験をやってくれることに。帰りは19時頃とあきらめていたところに嬉しい知らせ。
しかも午後から講師が3人になりフォークリフト3台で3グループに分かれて講習開始。これで乗る回数が多くなるのは非常に有り難い。
そしてその後はひたすら練習だったけど「みんな上手い!この調子でやれば合格だ。」というお言葉をいただいた。だがしかし、いざ実技試験はじまると緊張感が高まってきて、左右確認やフォークの差し込み等で多少ミスをしてしまったが、脱輪等の大きなミスなく走ることが出来た。
そして気になる試験の結果は・・・
「多少のミスはあったけれども、問題なく全員合格です!」
この瞬間一気に力が抜けて燃え尽き症候群と化してしまった。
少し早めに実技試験をしたけれど講習時間目一杯までやるということで、また順番に乗るところ今回は実技1日目の人が実技試験の間3〜40分ただ待っているだけだったので、少し多めに乗せてやってということで燃え尽き症候群の3日目の人は「どうぞ、どうぞ。」と快く譲ってあげました。
フォークリフト運転技能講習修了証を受け取る
無事17時40分まで講習を受け、日程表に講師のハンコをもらえば講習は終了。あとは受付にいって日程表と引換にフォークリフト運転技能講習修了証を受け取り見事フォークリフト免許皆伝となりました。最後にフォークリフト運転技能講習修了証を受け取った際
「事故に気をつけ安全にお仕事してください!」
と言うお言葉をいただき身の引き締まる思いでした。
まとめ
今回は合宿でのフォークリフト運転技能講習について、事前準備から講習内容について実体験をもとのに書いてみました。フォークリフトの免許は製造業・建設業・運送業等で活躍できる資格となります。私のように乗ってみたかったという趣味で取るというよりは、会社からの指示で業務上必要だからということで取るとか転職目的で取る方がほとんどだと思います。ただ一度取ってしまえば一生使える資格で更新等がないので、持っていても損は無い資格と言えます。普通自動車の免許を持っていれば4日間で取得可能ですので、時間のある方や興味のある方はチャレンジしてみると良いと思います。